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アルゼンチンのテレビ放送は、1951年に始まった公共テレビを起点に、1960年代から民間地上波局が加わり、その後はニュース専門チャンネルやデジタル地上波の新しい局へと広がってきました。今回掲載する局の中でも、eltrece
は1960年、América TV の前身となる Canal 2 は1966年に放送を開始しており、ブエノスアイレス圏のテレビ史と長く結びついています。
2000年代以降には、政治、経済、社会、国際情勢などを継続的に扱うニュース専門テレビも加わりました。C5N は2007年に始まったニュースチャンネルで、Argentina/12 は2020年に始まった IP Noticias を前身とし、2025年に現在の名称へ刷新されています。Net TV は2018年に開局した民間地上波チャンネルで、情報、トーク、生活、エンターテインメントなどを組み合わせた総合編成を行っています。
今回取り上げる5局はいずれもスペイン語を放送言語とし、ブエノスアイレス自治市を主要な放送・制作拠点としています。ただし、成立した時代や編成の性格は同じではありません。1960年代から続く総合テレビ、デジタル時代に加わった地上波局、ニュース・時事を中心とする専門チャンネルが並び、アルゼンチンのテレビが異なる時期に拡大してきた経緯を示しています。
本ページでは、eltrece 、América TV 、Net TV 、C5N 、Argentina/12 を取り上げ、各局の所在地、放送言語、番組分野、沿革や成立背景を紹介します。
eltrece(Canal 13)は、ブエノスアイレス自治市を拠点とする民間の総合テレビチャンネルです。1960年10月に Canal 13 として放送を開始し、アルゼンチンで民間テレビが広がり始めた時期から続いています。現在は eltrece の名称を使用し、ニュース・情報と一般向けエンターテインメントを組み合わせた編成を行っています。
報道分野では、朝、昼、夜にニュース枠を設け、国内政治、経済、社会、事件、国際情勢などを扱っています。これに加えて、トーク、ゲーム・クイズ、リアリティ、料理・生活情報、ドラマやシリーズなども編成されており、特定の一分野に限定しない総合テレビとして構成されています。ニュース部門は1960年代から同局の番組編成の一部を担ってきました。
Canal 13 は開局後、ニュース、ドラマ、音楽、バラエティ、スポーツなど幅広い形式の番組を制作してきました。1989年には Arte Radiotelevisivo Argentino(Artear)が同局を引き継ぎ、その後、ブランド名は Canal 13 から eltrece へと移行しました。現在もブエノスアイレス自治市のコンスティトゥシオン地区に放送・制作拠点を置いています。
長い沿革を持つ一方、現在の編成ではニュース・情報とエンターテインメントを並行して扱うという総合テレビとしての性格が明確です。放送言語はスペイン語で、アルゼンチン国内の政治・社会から文化・生活、娯楽まで幅広い題材を扱っています。
América TV は、現在ブエノスアイレス自治市にスタジオと業務拠点を置く民間総合テレビです。その歴史は1966年に放送を開始したラプラタの Canal 2 にさかのぼります。現在も放送免許の起源はブエノスアイレス州ラプラタにありますが、番組制作や業務の中心はブエノスアイレス自治市に置かれており、本拠地と免許都市の違いを持つテレビ局です。
現在の編成では、ニュース、朝や昼の情報番組、社会・芸能を扱うトーク、インタビュー、一般向けエンターテインメントなどが大きな割合を占めています。独立したニュース枠を持つ一方、政治や社会の出来事を情報・トーク番組の中でも取り上げており、報道だけに特化した専門局とは異なる総合編成となっています。週末には生活、文化、スポーツ、映画などを扱う番組も加わります。
1966年の開局時には Tevedos の名称が使われ、その後 Canal 2、Teledos など複数の名称と運営段階を経ました。1990年代に América のブランドが定着し、現在の América TV へつながっています。ラプラタで始まった放送局が、その後ブエノスアイレス自治市へ制作機能を移しながら発展してきた経緯は、同局を理解するうえで重要な背景です。
放送言語はスペイン語です。ニュースや社会情報を継続的に扱いながら、トーク、芸能、生活情報、エンターテインメントを組み合わせる編成を持っています。
Net TV は、2018年10月に放送を開始したアルゼンチンの民間地上波テレビチャンネルです。ブエノスアイレス自治市のバラカス地区に拠点を置き、Perfil Network と Kuarzo Entertainment Group の協力によって設立されました。1966年の Canal 2 開局以来、52年ぶりにアルゼンチンで新たに始まった地上波テレビ局であり、デジタル放送の拡大を背景として誕生しました。
番組は一つの専門分野に限定せず、情報、時事、トーク、芸能、生活、旅行、起業・ビジネス、エンターテインメントなどを組み合わせています。現在の編成でも平日の日中を中心に情報・トーク系番組が並び、週末には旅行、生活、人物、社会に関係する内容も扱われています。ニュース専門チャンネルよりも、一般向けの情報と娯楽を組み合わせることに重点を置いた総合テレビです。
Net TV の成立には、アルゼンチンにおける地上波テレビのデジタル化が関係しています。ENACOM は Perfil TV にデジタルチャンネルを割り当て、その後2018年に法人名が Net TV へ変更されました。長くアナログ方式を前提として局数が限られていたブエノスアイレスの地上波テレビに、デジタル方式によって新しいチャンネルが加わった事例でもあります。
放送言語はスペイン語です。1960年代から続く既存局とは異なる時代背景から生まれた局として、現在は情報・トークとエンターテインメントを横断する編成を展開しています。
C5N(Canal 5 Noticias)は、ブエノスアイレス自治市を拠点とするニュース専門テレビチャンネルです。2007年に放送を開始し、政治、経済、社会、国際情勢を中心に、その日の出来事を継続的に扱う報道編成を行っています。総合テレビの eltrece や América TV 、Net TV とは異なり、ニュースと時事をチャンネルの中心に置いています。
現在の報道分野は政治・社会・経済を大きな柱としながら、国際ニュース、スポーツ、テクノロジー、自動車、生活・ライフスタイルなどにも広がっています。ニュースを伝える枠だけでなく、解説、討論、インタビュー、現場からの報告などを組み合わせ、出来事の経過だけでなく背景や社会への影響を扱う構成も見られます。
2007年の開局当初からブエノスアイレスを報道制作の中心としてきました。その後拠点を移し、現在はブエノスアイレス自治市チャカリータ地区に放送・制作機能を置いています。アルゼンチンには複数のニュース専門テレビが存在しますが、C5N は2000年代に誕生したニュースチャンネルの一つとして、総合地上波局とは異なる編成を持っています。
放送言語はスペイン語です。政治や経済だけに限定せず、国内社会、国際情勢、スポーツ、生活に関係する情報までをニュース・時事の枠組みで扱っています。
Argentina/12(Ar/12)は、ブエノスアイレスを拠点とするニュース・情報系テレビチャンネルです。2020年に Información Periodística(IP)として始まったチャンネルを前身とし、2025年11月に Argentina/12 へ名称を変更して再出発しました。Grupo Octubre のテレビ事業の一つで、新聞 Página/12 やラジオ AM 750 と同じメディアグループに属しています。
番組ではアルゼンチン国内の政治、経済、社会を中心に、国際情勢や文化なども扱っています。速報やニュースの整理だけでなく、解説、インタビュー、討論などを組み合わせ、出来事の背景や論点を取り上げる報道・時事編成です。2026年現在、Página/12 の媒体構成にも Argentina/12 が独立したテレビブランドとして位置づけられています。
このチャンネルの沿革では、2025年のブランド変更が大きな区切りとなっています。IP Noticias として展開してきた報道チャンネルが、同じ Grupo Octubre の Página/12 と名称上も関連する Argentina/12 へ刷新されました。そのため、2020年をチャンネルそのものの開始、2025年を現在の名称での再出発として分けて考えると、現在までの経緯が分かりやすくなります。
同じページに掲載する C5N もニュース専門チャンネルですが、両局は成立した時期と組織的な背景が異なります。Argentina/12 は比較的新しい報道テレビとして、スペイン語で政治・経済・社会を中心とする時事番組を編成しています。
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