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ニュージーランドのテレビ放送は英語を中心に行われていますが、マオリ語(te reo Māori)とマオリ文化も重要な位置を占めています。全国向けには、政府が所有する
TVNZ が商業的に運営されるテレビ事業者として総合チャンネルなどを展開し、Three は民間の全国向けテレビとしてエンターテインメントやニュースなどを編成しています。現在の
Three は、Sky New Zealand 傘下の Sky Free が運営しています。
マオリ語とマオリ文化に関しては、Whakaata Māori が独自の役割を担っています。2003年に制定された法律に基づくテレビサービスで、マオリ語と英語を使用しながら、ニュース、文化、教育、歴史、エンターテインメントなどを扱っています。TVNZ でもマオリ語を用いたニュースや番組が制作されており、マオリ語をテレビの中で継承・活用していく取り組みは、ニュージーランドの放送を理解するうえで重要な要素です。
全国向けのテレビに加え、地域単位の放送も行われています。北島南東部のワイララパでは Wairarapa TV が地域の出来事、スポーツ、文化、教育などを扱っています。本ページでは TVNZ、Three、Whakaata Māori、Wairarapa TV を取り上げ、全国テレビ、商業テレビ、マオリ語・マオリ文化を担うテレビ、地域テレビというそれぞれの役割や沿革、対象地域、放送言語などを紹介します。
TVNZ(Television New Zealand / Te Reo Tātaki)は、オークランドに本部を置く国有の全国テレビ・デジタルメディア会社です。政府が全株式を保有していますが、商業的な運営を行っており、広告収入を主要な財源としています。現在の法制度では、全国向けにテレビやデジタルメディア事業を行いながら、商業的な成果を維持することが求められています。
テレビ部門では TVNZ 1、TVNZ 2、TVNZ DUKE を運営しています。TVNZ 1 はニュース、時事、ドキュメンタリー、生活情報、ドラマなどを含む総合的な編成を持ち、TVNZ 2 はドラマやエンターテインメントなどを幅広く扱っています。TVNZ DUKE はスポーツ、エンターテインメント、コメディーなどを含む編成となっています。
TVNZ には、ニュージーランドの番組や国際的な番組を扱うことに加え、マオリの視点を番組に反映する役割が法律で定められています。テレビでは英語が中心ですが、マオリ語によるニュースや、マオリ語・マオリ文化を取り入れた番組も制作されています。通常のニュース番組などでもマオリ語の語句や地名を使用する取り組みが進められています。
現在の TVNZ につながる組織は1980年に発足し、それまでの TV One と South Pacific Television を統合する形でテレビ事業を担うようになりました。1980年代末の放送制度改革などを経て組織形態が変化し、現在は Television New Zealand Act 2003 に基づく Crown-owned company として運営されています。
Three は、ニュージーランドの全国向け商業テレビチャンネルです。1989年に TV3 として放送を開始し、その後のブランド変更を経て2017年に Three となりました。現在は Sky New Zealand 傘下の Sky Free Ltd が運営しており、オークランドを主要な事業拠点としています。
編成では、エンターテインメント、ドラマ、リアリティ番組、ライフスタイル、ニュース、スポーツなどを扱っています。国内制作の番組と海外制作の番組を組み合わせた総合型のチャンネルとして運営され、ニュース・時事も現在の編成の一部となっています。
ニュース部門では、長く続いた Newshub が2024年に終了しました。同年7月からはニュージーランドのメディア企業 Stuff が夕方のテレビニュースを制作しており、現在も Three のニュース編成に組み込まれています。ニュース制作会社とチャンネル運営会社を分ける現在の体制は、2024年のニュース部門再編によって始まりました。
Three の運営母体はこれまで複数回変化しています。MediaWorks のテレビ事業は2020年に Discovery に移り、その後 Warner Bros. Discovery の傘下となりました。2025年には Sky New Zealand がニュージーランドのテレビ事業を取得し、Three は現在の Sky Free の主要チャンネルの一つとして運営されています。
Whakaata Māori は、マオリ語(te reo Māori)とマオリ文化(tikanga Māori)の保護・振興を目的とするニュージーランドのテレビサービスです。Māori Television Service Act 2003 によって設けられ、2004年にテレビ放送を開始しました。本部はオークランドの East Tāmaki に置かれています。
放送言語はマオリ語と英語です。法律では、プライムタイムには主としてマオリ語を使用し、それ以外の時間帯にも相当量のマオリ語番組を編成することが定められています。番組はニュース・時事、文化、歴史、教育、ドキュメンタリー、スポーツ、エンターテインメントなどを扱い、マオリ語を母語とする人々だけでなく、マオリ語を学ぶ人や若い世代も考慮した編成となっています。
マオリ語の継承だけでなく、マオリの歴史、社会、芸術、地域社会、伝統文化、現代の課題などをマオリの視点から扱うことも、Whakaata Māori の役割に含まれています。テレビを通じて言語と文化を次世代へ伝えることは、設立の背景となった Māori Television Service Act にも明確に位置づけられています。
開局時から長く Māori Television の名称が使用されていましたが、2022年にマオリ語による名称 Whakaata Māori を正式なブランドとして前面に出しました。「Whakaata」には映し出す、示すといった意味があり、現在はこの名称のもとでマオリ語とマオリ文化を中心とするメディア事業を展開しています。
Wairarapa TV は、ニュージーランド北島南東部のワイララパ地域を対象とする地域テレビ局です。2016年に放送を開始し、マスタートン、カータートン、グレイタウン、フェザーストン、マーティンボローなど、ワイララパ各地を対象としています。本拠地はマスタートンに置かれています。
番組では、地域の出来事やイベント、スポーツ、文化、教育、生活に関する内容などを扱っています。ワイララパで開かれる地域行事やスポーツイベントを取り上げるほか、地域で制作された番組も編成しています。地域の人々や団体が関わるコンテンツをテレビで扱うことを、局の活動の中心に据えています。
Wairarapa TV は地域に根ざした社会的企業として運営されており、小規模な地域でもテレビチャンネルを維持できるよう、番組編成や放送設備の自動化にも取り組んできました。地域のコミュニティアクセスラジオ局 Arrow FM とも連携しており、Arrow FM で制作された地域番組の一部もテレビ番組として扱っています。
2016年の開局以来、Wairarapa TV はワイララパ地方を対象とする地域テレビとして活動を続けています。地域の文化、人物、行事、スポーツなどを映像で記録し、地域社会に関わる出来事や活動を継続的に伝えるローカルメディアとして運営されています。
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